大相撲の決まり手とは、力士が仕掛けた技によって勝敗が決まったときに記録される技名です。日本相撲協会が定める決まり手は82手。これとは別に、特定の技ではない勝負結果として「非技」5種があります。
本記事では、相撲の決まり手82手を分類別に一覧化し、それぞれの意味・見どころ・レア度の目安を、オリジナル図解を入れられる形で整理します。分かりやすい画像や写真が見つからなかったので、私なりに画像を作ってみました。少し雑な出来上がりも楽しんで頂けると嬉しいです(笑)
相撲の決まり手とは?全82手と非技5種
決まり手は、取組で勝った力士がどのような技で相手を倒した、または土俵外へ出したかを示す公式の分類です。決まり手は「基本技」「投げ手」「掛け手」「反り手」「捻り手」「特殊技」の6分類、計82手で構成されます。
一方で、勇み足や腰砕けのように、相手が明確な技を仕掛けて勝ったとはいえない結果は「非技」と呼ばれます。記事では決まり手と非技を分けて紹介すると、読者に誤解なく伝えられます。
レア度の見方
本記事のレア度は、観戦時の目安として付けた編集上の分類です。「最多級」は日常的に見られる技、「極めて珍しい」は場所中に見られれば大きな話題になりやすい技を指します。正確な回数は日本相撲協会の決まり手ランキングで確認してください。
基本技一覧(7手)
押す・突く・寄るという、相撲の基本的な攻防から生まれる決まり手です。「押し出し」と「寄り切り」は、観戦初心者がまず覚えたい代表的な技です。


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 突き出し | つきだし | まわしをつかまず、両手などで相手を突き放して土俵外へ出す | とても多い |
| 突き倒し | つきたおし | 突きの力で相手の体勢を崩し、土俵内または土俵際で倒す | 少なめ |
| 押し出し | おしだし | 相手の胸や肩などを押して前進し、土俵外へ出す | 最多級 |
| 押し倒し | おしたおし | 土俵外へ出る前に、押し込んだ勢いで相手を倒す | 多い |
| 寄り切り | よりきり | まわしを取るなどして相手と組み、体を密着させながら前へ出て土俵外へ出す | 最多級 |
| 寄り倒し | よりたおし | 組んだ状態で寄りながら、相手が土俵外へ出る前に相手を倒す | 多い |
| 浴びせ倒し | あびせたおし | 相手に体重を浴びせるようにして倒す | 少なめ |
投げ手一覧(13手)
まわし、腕、腰、脚を使って相手を投げる技です。上手投げ・下手投げ・小手投げ・掬い投げは比較的よく見られますが、櫓投げやつかみ投げは極めて珍しい技です。


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 上手投げ | うわてなげ | 相手の腕の外側からまわしを取る「上手」で、腰の回転を使って投げる | 多い |
| 下手投げ | したてなげ | 相手の腕の内側からまわしを取る「下手」で、下から相手を投げる | 多い |
| 小手投げ | こてなげ | 相手の腕を抱え込むようにして投げる | 多い |
| 掬い投げ | すくいなげ | 相手の脇の下へ腕を差し込み、下からすくい上げるようにして投げる | 多い |
| 上手出し投げ | うわてだしなげ | 上手でまわしを取り、相手を横方向へ引き出すように投げる | やや少ない |
| 下手出し投げ | したてだしなげ | 下手でまわしを取り、相手を横へ引き出すように投げる | やや少ない |
| 腰投げ | こしなげ | 相手を自分の腰に乗せるようにして投げる | 非常に珍しい |
| 首投げ | くびなげ | 相手の首や肩付近を抱え込み、ひねりながら投げる | 少なめ |


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 一本背負い | いっぽんぜおい | 相手の片腕を取り、背負い投げのようにして投げる | 非常に珍しい |
| 二丁投げ | にちょうなげ | 相手の脚に自分の脚を掛け、投げと足技を組み合わせて倒 | 非常に珍しい |
| 櫓投げ | やぐらなげ | 自分の脚を相手の内股付近へ高く差し上げ、櫓のようにして投げる | 極めて珍しい |
| 掛け投げ | かけなげ | 相手の脚に脚を掛けながら、上体の動きと合わせて投げる | 少ない |
| つかみ投げ | つかみなげ | まわしをつかみ、持ち上げるように投げる | 極めて珍しい |
掛け手一覧(18手)
脚を掛ける、払う、取る、すくうといった下半身の動きで相手を崩す技です。立ち合いの一瞬や、組み合った後の攻防で決まります。


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
| 内掛け | うちがけ | 相手の脚の内側から自分の脚を掛け、相手の体勢を崩して倒す | 少ない |
| 外掛け | そとがけ | 相手の脚の外側から脚を掛け、倒す | やや少ない |
| ちょん掛け | ちょんがけ | 相手の足首付近を軽く引っ掛け、バランスを崩して倒す | 非常に珍しい |
| 切り返し | きりかえし | 相手の膝の内側へ脚を当て、上体をひねるようにして倒す | 少ない |
| 河津掛け | かわづがけ | 相手の片脚を内側から深く絡め、反り返るようにして倒す | 非常に珍しい |
| 蹴返し | けかえし | 相手が踏み込む脚を横から蹴り、相手の体勢を崩す | 少ない |
| 蹴手繰り | けたぐり | 立ち合いで横へ動き、相手の脚を蹴って倒す | 非常に珍しい |
| 三所攻め | みところぜめ | 首・胴・脚の3か所を同時に攻める高度な技 | 極めて珍しい |


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 渡し込み | わたしこみ | 相手の太もも付近を外側から払うようにして倒す | 少ない |
| 二枚蹴り | にまいげり | 相手の両脚を狙うように蹴って、体勢を崩す | 非常に珍しい |
| 小股掬い | こまたすくい | 相手の片脚を内側からすくい上げて倒す | 珍しい |
| 外小股 | そとこまた | 相手の片脚を内側からすくい上げて倒す | 非常に珍しい |
| 大股 | おおまた | 倒れそうな相手の脚を高く持ち上げ、体勢を崩して倒す | 極めて珍しい |
| 褄取り | つまとり | 相手の足先を取り、持ち上げるようにして倒す | 極めて珍しい |
| 小褄取り | こづまとり | 相手の足先を軽く取って、体勢を崩す | 極めて珍しい |
| 足取り | あしとり | 相手の脚を両手などで取り、持ち上げて倒す | 少ない |

| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 裾取り | すそとり | 相手の足首付近を取って倒す | 非常に珍しい |
| 裾払い | すそはらい | 相手の足首付近を払って倒す | 珍しい |
反り手一覧(6手)
相手の懐へ低く入り、体を反らせるようにして倒す技です。成功例が少なく、決まると観客席が大きく沸く珍手が並びます。


捻り手一覧(19手)
引く・ひねる・腕や脚を操作する動きで相手を倒す技です。叩き込みと似た局面でも、力の掛け方によって別の決まり手に分類されます。


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 突き落とし | つきおとし | 相手の上体を横から突く・押すようにして、体勢を崩して倒す | 多い |
| 巻き落とし | まきおとし | 腕を巻き込むようにして、相手をひねり倒す | 少ない |
| とったり | とったり | 相手の片腕を取り、外側へひねり倒す | 少ない |
| 逆とったり | さかとったり | とったりを掛けられた側が、逆に相手の腕を取って倒す | 非常に珍しい |
| 肩すかし | かたすかし | 相手の肩付近を引き、横へかわすようにして崩す | やや少ない |
| 外無双 | そとむそう | 相手の脚を外側から押さえ、上体をひねって倒す | 極めて珍しい |
| 内無双 | うちむそう | 相手の脚を内側から押さえ、上体をひねって倒す | 珍しい |
| 頭捻り | ずぶねり | 相手の頭を抱え込み、ひねって倒す | 珍しい |


| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 上手捻り | うわてひねり | 上手でまわしを取り、相手をひねるようにして倒す | 少ない |
| 下手捻り | したてひねり | 下手でまわしを取り、相手をひねるようにして倒す | 少ない |
| 網打ち | あみうち | 両腕を大きく使い、網を打つような動きで相手を振り倒す | 珍しい |
| 鯖折り | さばおり | 組んだ状態から相手に体重をかけ、上体を折り曲げるように崩す | 極めて珍しい |
| 波離間投げ | はりまなげ | 相手の片腕を抱え、反対側へ大きく振るようにして投げる | 珍しい |
| 大逆手 | おおさかて | 相手の腕を抱え、通常とは逆方向へ強くひねって倒す | 非常に珍しい |
| 腕捻り | かいなひねり | 相手の腕を取り、ひねって倒す | 少ない |
| 合掌捻り | がっしょうひねり | 相手の両腕を合わせるように抱え、ひねり倒す | 極めて珍しい |

| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 徳利投げ | とっくりなげ | 相手の首を両手で挟むように持ち、徳利をひねるようにして倒す | 非常に珍しい |
| 首捻り | くびひねり | 相手の首付近を抱え、ひねって倒す | 非常に珍しい |
| 小手捻り | こてひねり | 相手の腕を抱え込み、ひねって倒す | 非常に珍しい |
特殊技一覧(19手)
引き落とし、叩き込み、吊り出し、うっちゃりなど、攻防の局面が多彩な技です。土俵際の逆転技もこの分類に含まれます。
| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 引き落とし | ひきおとし | 相手を引き、前へ落とすようにして倒す | 多い |
| 引っ掛け | ひっかけ | 相手の腕や肩を引っ掛けるようにして、横へ倒す | 少ない |
| 叩き込み | はたきこみ | 相手の頭・肩・背中付近を叩くように引き、前へ倒 | とても多い |
| 素首落とし | そくびおとし | 相手の首の後ろを押さえ込み、前へ倒す | 珍しい |
| 吊り出し | つりだし | 相手を抱え上げ、足を土俵外へ運んで出す | 少ない |
| 送り吊り出し | おくりつりだし | 相手の背後から抱え上げ、土俵外へ出す | 非常に珍しい |
| 吊り落とし | つりおとし | 相手を吊り上げた状態から、土俵内へ落とす | 非常に珍しい |
| 送り吊り落とし | おくりつりおとし | 相手の背後から吊り上げ、土俵内へ落とす技 | 極めて珍しい |
| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 送り出し | おくりだし | 相手の横や後ろから押し、土俵外へ出す | 多い |
| 送り倒し | おくりたおし | 相手の横や後ろから押して倒す | やや少ない |
| 送り投げ | おくりなげ | 相手の横や後ろから投げる | 珍しい |
| 送り掛け | おくりがけ | 相手の横や後ろから脚を掛けて倒す | 極めて珍しい |
| 送り引き落とし | おくりひきおとし | 相手の横や後ろから引き落とす | 非常に珍しい |
| 割り出し | わりだし | 相手の脇へ頭や肩を入れ、両手で外へ割るようにして土俵外へ出す | 極めて珍しい |
| うっちゃり | うっちゃり | 土俵際で後ろ向きに残り、相手を投げ返す逆転技 | 珍しい |
| 極め出し | きめだし | 相手の両腕を抱えて極め、動きを止めて土俵外へ出す | 少ない |
| 決まり手 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 極め倒し | きめたおし | 相手の両腕を極め、倒して勝つ | 少ない |
| 後ろもたれ | うしろもたれ | 相手が背後にもたれかかるような形で倒れる | 極めて珍しい |
| 呼び戻し | よびもどし | 相手の突進を受け止め、引き戻すようにして倒す | 極めて珍しい |
非技一覧(5種)
非技は、勝った力士が特定の技を仕掛けて勝負を決めたわけではない場合の勝負結果です。決まり手82手とは分けて表記しましょう。
| 勝負結果 | 読み | 概要 | レア度 |
|---|---|---|---|
| 勇み足 | いさみあし | 攻め込んだ力士が、相手より先に土俵外へ足を出してしまう | 珍しい |
| 腰砕け | こしくだけ | 相手の有効な技によらず、バランスを崩して腰から崩れる | 非常に珍しい |
| つき手 | つきて | 相手の力が直接加わらない状態で、先に手を土俵につく | 非常に珍しい |
| つきひざ | つきひざ | 相手の力が直接加わらない状態で、先に膝を土俵につく | 非常に珍しい |
| 踏み出し | ふみだし | 相手の技によらず、自ら土俵外へ出てしまう | 非常に珍しい |
相撲観戦がもっと楽しくなる決まり手
まずは「押し出し」「寄り切り」「叩き込み」「上手投げ」「下手投げ」「送り出し」を覚えると、取組の展開をより具体的に言葉にできるようになります。さらに居反り、うっちゃり、呼び戻しなどの珍しい決まり手を知っておくと、劇的な一番に出会ったときの面白さが一段と深まります。
決まり手は公式発表に基づいて記録されます。取組直後の場内アナウンスや、日本相撲協会の公式情報もあわせて確認しましょう。