王鵬(おうほう)は、その実力だけでなく華やかな家族背景でも話題を集めています。土俵に立つ姿の裏には、相撲と深い縁をもつ家族の存在があるようです。
王鵬にとって兄弟や父親は、彼の土俵人生に大きな影響を与えているといわれています。本記事では、王鵬の兄弟関係と家族構成や父親について詳しくご紹介します。
王鵬の兄弟は何人?
王鵬には4人の兄弟がいて、自身はその三男にあたります。4兄弟は力士とプロレスラーそれぞれが違う舞台で活躍中。そんな個性豊かな兄弟をご紹介します。
長男:納谷幸男はプロレスラーとして活躍
長男・納谷幸男はプロレスラー。身長201cmの恵まれた体格を活かし、DDTプロレスリングに所属しています。父(元関脇・貴闘力)からは相撲の道に進むことを期待されていましたが、自らの意思でキックボクシングやプロレスを選びました。
高校時代には相撲部に一時所属していたものの、転向。プロレスでは2023年の「D王グランプリ」で優勝するなど、華々しい実績を誇ります。
次男:納谷は大学相撲から角界へ
次男・納谷(本名:納谷幸林)は、王鵬と同じ大嶽部屋の現役力士。中央大学の相撲部を経て角界入りした経歴を持っています。2020年3月場所で初土俵を踏み、2021年には幕下に昇進。2025年現在は幕下五十三枚目で奮闘中です。
大学卒業後に入門したため兄弟の中ではやや遅咲きですが、その分しっかりとした実力と覚悟があります。「父や祖父ではなく、自分自身の力で評価されたい」と語っており、着実にステップアップしている注目力士です。
三男:王鵬は注目される孫力士
三男・王鵬(本名:納谷幸之介)は、現在幕内で活躍する力士。祖父・大鵬、父・貴闘力という角界のサラブレッドとして話題を集めています。5歳で相撲を始め、埼玉栄高校では相撲部の主将を務めるなど、学生時代から実力派。
2018年に大嶽部屋から初土俵を踏み、2022年には幕内入りを果たしました。兄弟の中でもっとも実績を残している王鵬は、相撲ファンからも「大鵬の再来」と期待される存在。高い技術と柔軟性で、今後の優勝争いを担う力士として期待されています。
四男:夢道鵬は個性派の末っ子力士
末っ子・夢道鵬(本名:納谷幸成)も、兄の王鵬と同じく大嶽部屋に所属する力士です。幼い頃から相撲に親しみ、埼玉栄高校で実力を伸ばしたのち、角界入り。2019年11月場所で初土俵を踏み、2020年に幕下昇進。2025年現在は幕下二枚目です。
注目はその四股名「夢道鵬」。本人の好きな「夢」の字を取り入れたもので、個性と決意が込められています。「大鵬の孫」「王鵬の弟」といった肩書きではなく、自らの実力で関取昇進を目指す姿勢にファンの期待が集まっています。
王鵬の家族構成
王鵬は、まさに「相撲一家」に生まれました。祖父は昭和の大横綱・大鵬、父は元関脇・貴闘力、母は大鵬の三女です。そして兄弟4人全員が格闘技の道を歩んでおり、力士とプロレスラーという驚きの家族構成です。
父親や兄弟が「土俵」や「リング」という戦いの場に立っていることからも、まさに格闘家のDNAが濃く流れている一族だといえるでしょう。
王鵬の祖父は大横綱・大鵬
王鵬の祖父は、昭和の大横綱・大鵬(たいほう)です。通算幕内優勝32回という記録を持ち、誰もが認める伝説的存在。「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉が流行するほど、その人気と強さは圧倒的。まさに国民的英雄でした。
そんな大鵬の血を引く王鵬は、風貌や雰囲気もどこか祖父に似ており、ファンからも「面影を感じる」と言われています。期待と重圧の中で奮闘する姿は、まさに「孫力士」の鏡。祖父の背中を追いかける日々が続いています。
王鵬の母・納谷美絵子
王鵬の母・納谷美絵子は、昭和の大横綱・大鵬の三女です。高校生の頃から貴闘力と交際し、19歳で結婚。4人の息子を育て、現在は陰ながらその活躍を見守っています。派手な場には出ずとも、母としての愛情と誇りが伝わってきます。
王鵬の父親について
王鵬の父である、元関脇・貴闘力の歩みを振り返ってみましょう。力士としての活躍や引退後の出来事、現在の様子までご紹介します。
元関脇・貴闘力の力士人生
王鵬の父は、元関脇・貴闘力(本名:鎌苅忠茂)。激しい突っ張りと気迫の取り口で人気を集め、1983年の初土俵から2002年の引退まで、なんと19年間一度も休場せず土俵に立ち続けたそうです。
幕内最高優勝や金星9個、三賞14回など、実績も十分。中でも、幕内の最下位番付からの優勝は史上初の快挙でした。幼少期から苦労が多かったと言われていますが、力士としての努力と粘り強さが王鵬にも受け継がれています。
引退後は大嶽部屋の親方に
引退後の貴闘力は、大横綱・大鵬が創設した「大嶽部屋」を継ぎ、親方として弟子の指導にあたります。しかし2010年、現役大関らが関与した「野球賭博事件」に関わっていたことが発覚。日本相撲協会からは「解雇」という重い処分を受け、角界を去ることに。
さらにこの件がきっかけとなり、妻・美絵子(大鵬の三女)と離婚、そして息子たちとの関係断絶にもつながりました。まさに波乱万丈の人生です。
貴闘力の現在の活動
角界を離れた現在も、貴闘力は精力的に活動しています。焼き肉店「焼肉ドラゴ」を経営し、YouTubeチャンネル「貴闘力部屋」では相撲界の裏側や王鵬への想いを発信。登録者数は約37万人(2025年現在)を誇り、人気コンテンツとなっています。
息子たちとは絶縁状態にありますが、動画の中では王鵬へのアドバイスを語ることも。相撲への愛が彼の原動力となっていると思われます。
まとめ
王鵬にとって、兄弟の存在は力士としての成長に大きな影響を与えてきたようです。
兄弟それぞれが自分の道を歩んでいるものの、根底には「強くあろうとする思い」が共通しています。そんな兄弟の存在こそが、王鵬の力士としての芯を形づくっているのかもしれません。
王鵬は相撲に深く関わる父母のもとで育ったこともわかりました。そんな王鵬がこれからどんな力士へと成長していくのか。今後の活躍にますます注目していきたいですね。